大学受験生を持つ親の心得・体験談-受験期の子どもとの接し方

大学受験生を持つ保護者、家族、親の心得や子供との接し方、アドバイスなど、実際に体験されたかたの体験談を集めました。

トップページ > 『子供』の受験である」ということをしっかりと認識
『子供』の受験である」ということをしっかりと認識

【自己紹介】

40歳女性・派遣社員です。事情があって、大学生のときに学生結婚をしていますので、大学生の子供を持つ母親としてはかなり若い方だと思います。夫婦ともども国立大学の経済学部を卒業しています。

【志望大学を決めるとき家族で話合いはしましたか。】

私自身の進学のときには、誰にも相談しなかった代わりに誰からも情報を得られず、結局、必要な情報が手に入らないことがあったので、娘の受験に際しては大学情報等を早いうちから積極的に調べました。
とはいえ、最終的に判断するのは娘自身なので、「こういう大学もあるよ」「○○になりたいならこんな学部もあるんですって」と、おしつけずに紹介だけにとどめるよう気をつけました。
娘は理系なので、ぼんやりと「理系で、父母と同レベルの国公立大学」に行ければいいなと考えていたようです。
最終的に志望校が決まったのは、高校3年の1学期末でした。


【大学や受験制度についてどの程度知っていましたか。またどのように情報収集しましたか。】

私が受験したときとはいろいろと事情も違っているとのことでしたが、センター試験~二次試験という流れは同じだったので、まだ判りました。
昔と違って、インターネットでの情報収集がしやすくなっていたので助かりました。

【受験をする際に、予備校や塾、模試、通信教材、家庭教師などは利用されましたか。 利用した場合、どのように選んで、決めましたか。】

うちは夫婦それぞれ、塾も予備校も家庭教師も利用せずに進学したので、自分たちの子供についても、そういうサービスを利用することはあまり検討しませんでした。
娘は「予備校に通ってない子なんて、クラスでもほとんどいないよ」とは言っていましたが、それほど気にしている様子もなく、家庭学習に励んでいるようでした。
(自室で一人で勉強しているので、実際に勉強していたのか、他のことをしていたのかは定かではありません)
予備校に通っていないとはいっても、模試は積極的に利用していました。
高校2年の終わり頃から、本人が受けたいと言い出したのもありますし、私自身も「予算は気にしないでいいから、模試はどんどん受けなさい」と勧めてきたこともあります。
自分の学力がどの辺にあるのか、この模試で見極めていったようです。


【大学受験する際の予算はどのくらいでしたか。】

できれば、進学に際して予算は気にしないですむようにと貯金してきました。
万が一、「私立大学に進学してお医者さんになる!」と宣言された場合には老後のための予算を取り崩してでも、学びたいことを学ばせてあげられるようにする、それが親の務めと思ってきました。
ただ、本音を言えば、お金のかからない国公立大学へ進学してほしいと希望していました。
夫婦共稼ぎで収入はそこそこあるので、奨学金の利用は考えていませんでした。


【親として嬉しかったこと・辛かったことを教えてください。】

自分が受験生のときには、不安があったらとにかく勉強すればよかったわけですが、何しろ今回は受験するのは自分ではありません。
「勉強しなさい」とうるさく言ったところで逆効果なのはわかっていますし、私が勉強しても何にもなりません。
できるのは、お金を稼いで学費の心配をなくしてあげることと、体調を万全に整えるために栄養バランスの取れた美味しい食事を作ること、あとはせいぜい、娘の愚痴を聞くくらいのことです。
「何もできない」ということがとても辛く、自分が受験生だったときよりもストレスがたまりました。


【これから大学受験を迎えるお子さんをもつ方へのアドバイスをお願いします。】

どこかで、「これは『私』の受験じゃない。『子供』の受験である」ということをしっかりと認識しておかないと、親子ともどもに余計なストレスを抱えることになるかと思います。
親のほうは、世間のことをいろいろと知っていますから、「せめてこのレベルの大学に行っておかないと就職がつらい」とか「この大学じゃあ、卒業してから名前を言うのが恥ずかしい」とかいろいろ考えてしまいますが、もうそこは子供の人生です。
おしつけられた進学をしても、結局その子供が幸せになれるとは限りません。
本当に、心から、親としては子供に幸せになってもらいたい、そのためには、受験も成功してほしい、そう思っているんですが、まあ「親の心、子知らず」というところですね。
大学受験に失敗したからといって、それで人生が終わりになるわけではありませんから、多様な選択肢を見据えて、どっしりと構えているのが親の役割というものかな、と思います。

Copyright © 2009 大学受験生を持つ親の心得・体験談-受験期の子どもとの接し方 . All rights reserved